お茶の時間 | 2025年10月6日
「月々につき出る月は多けれど月見る月はこの月の月」と歌われるように、秋の真ん中、旧暦八月の十五夜の月は中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)と呼ばれ特別で、日暮れ前から、芒(すすき)を飾り、月見団子をお供えして、東の空に月の出を待ちます。
芒
裏千家茶道の茶箱点(ちゃばこだて)の一つに「月」というお点前があります。お茶を点てる道具一式を茶箱と呼ばれる小箱に仕組み、野外に持ち出して、お茶を飲みながら秋の夜長を楽しみます。
月
冒頭の和歌は5・7・5・7・7の合計31文字のうち「つき」が8回、残りが15文字、ということで8月15日を暗示しています。
中秋の名月を愛でる習慣は中国から伝わったようですが、日本では翌月の旧暦九月の十三夜の月を後の月(あとのつき)と呼んで、共に楽しみました。
月見団子
雪月花(せつげつか)、花鳥風月(かちょうふうげつ)など、「月」は季節を感じるアイテムとして欠かせないものとなっています。
亀屋良永「月あかり」「御池煎餅」